建て替えたいけど、どうしていいのかわからない・・・。
「とにかく土地が狭い」という中でどこまでご自分の夢を叶える事ができるかと設計士さんにすべてを託したOさん夫妻。中古の建売物件を購入し8年間住んでいましたが、子供の成長とともに建替えを決意されました。今までは家族5人が同じ部屋で寝ていたとのこと。
・ 「夫婦の寝室と子供部屋が別々に欲しい」
・ 「車1台は敷地内に駐車したい」
・ 「布団を干す場所が欲しい」
・ 「トイレが2箇所欲しい」など
一般的な人が快適に暮らすために普通に望んでいる事ですが、狭さからくるどうしようも無いと思われる現実的な問題。さらに「ウォーキングクローゼットが欲しい」「子供達に目が行き届く」「いずれは趣味の音楽鑑賞をするための専用のリスニングルームが欲しい」など夢も大きく膨らんでいたそうです。
不安が快感に変わっていく瞬間・・・。
そんな中提案してくれたプランはなんと地下を掘るというもの。建築基準法で地下室の面積の1/3までは容積率から緩和されるそうです。さらに床面積を減らすために家の両側に吹き抜けを造ったり、壁面を造らず空間をフロアーで分け子供達の気配を常に感じることができるなど要望をすべて叶えたプランに仕上がっていました。
「正直どんな家になるか想像もつかなかったので実はその時点で他社の設計とも比較してみたんです。」とご主人。どちらも要望は叶ったものにはなっていましたが、ベルナさんに決めたのは「おもしろそうだったから」
その言葉通り確かに「おもしろい。」玄関を開けて南面はすべて窓なのに外からの目線はまったく気になりません。その他にもいろいろ工夫が凝らされている部分があり、リビングから見える造り付の本棚が赤、収納の扉がブルー、リビングのソファが黄色に、吹き抜けと床との境目には柵を作りグリーンを飾るなどインテリアも含めて提案されていました。「玄関からリビングへ入るといまだにおおーっと驚く」と奥様。6年たってもいまだに新鮮なんだそうです。
おしゃれで住み良いなんて、思わず笑みがこぼれます。
住み始めて1年半後に「犬を飼いたい」と設計士さんに相談し一緒に考えて収納式の布製の屋根を中庭につけたそうです。「狭い」事に悩んでいたのがうそのようなお話ですよね。今後も長いお付き合いになりそうな予感がしました。
最後に、正直雑誌に出てくるような家って実際に住んでみて落ち着かないんじゃないのかなぁと疑問を抱いていたのですが、普通に住んでいたのにびっくりしました。それどころか飾り立てているわけでもないのにその存在自体がハイソでおしゃれ、リビングでは初対面の人の家なのにすっかりくつろいでしまいました。それぞれのお気に入りの場所についてうれしそうに語るご夫婦、うれしそうになついてくれたワンチャン、この家に住んだ事で「将来は設計士になりたい」というお嬢さん、それぞれのうれしそうな笑顔が印象的でした。
部屋ごとの工夫
玄関
入った瞬間目の前にお洒落なリビングがありびっくり!大きな鏡があり靴とコートを着た状態で姿見が見られるのは女性にとっては大変ありがたいです。玄関収納の下に狭く感じないよう10cmほどの隙間があり、そこに脱いだ靴を隠していたのも思わぬ使い道があるもんだなと感じました。コート掛けがあったのも便利。
玄関にあるコート賭け。
入ってくる時はまったく気付かない所に設置されていた。
中庭
地階にありますが十分天日干しできる陽射しが入ってくるスペースがありました。道路からはまったく見えず5人分の大量の洗濯物を思う存分干せそう…「犬を飼いたい」とのことで後から設置した可動式の布の屋根があり、雨の日も洗濯物が干せるようになったとか。布団干し専用のバーは奥様のご希望だそうです。
左下に写っているのが布団干し専用バー。
充分な陽射しが差し込んでくる。
ユーティリティ
洗濯機と洗濯槽が廊下のクローゼットを開けるといきなり現れてまたまたびっくり!子供部屋に隣にありお友達が来てもとっさに隠せるからいつでも遊びに来てもらえて子供達もうれしいでしょうね。雨の時等溜まりがちな洗濯物がすぐに隠せるのでこれは便利です。
右上に写っているのは物干竿をかける所。
室内干しもできるようになっている。
ダイニングキッチン
中庭に面していて地下とは思えない明るさ。中庭の向こうに子供部屋があり子供達の様子がわかるのは母親にとってはとてもありがたい!一見狭く感じたものの造り付の収納がたくさんありコンパクトにまとまっていました。お風呂の窓が廊下にあり湿気るんじゃないかと思ってお施主さまに聞いたら「加湿器がいらない程度に保湿してくれる」とのこと。これって凡人の私にはぜったいにありえないと思うんですけど…設計士さんの考えることは不思議です!
ここのいると、玄関、外、子供部屋の様子がすべてわかる。
夫婦の寝室
吹き抜けだから暑いだろうなぁと思って階段を上りましたが下にいたときと全くかわらなかったです。2階にあり完全にプライベートは守られているにも関わらず壁が無いので(柵になっている)圧迫感がまったくなく、設計士さんのアイデアってすごいな~と改めて関心してしまいました。ベランダへ渡るところが網目の橋のようになっていて家の中がアスレチックみたい?!
手前左に写っているのが『柵』。
リビング
応接室としても十分使えるリビングでお施主様の話を伺いました。地下階から流れてくる音楽が心地よく、また両側が吹き抜けになっているのでまるでホテルのロビーにいるような感覚ですっかりくつろいでしまいました。見えない場所にトイレが隣接されているのも客人にとってはありがたいですね。
玄関から見た所。
正面の青い収納扉の中には来客用の布団が入っている。
子供部屋
3人で一部屋はかなり厳しいものがあるかと思ったけどそうでもないとのこと(中学生の男子談)市販の収納付ベットで区切り子供達が巣立っていく毎に収納付ベットを捨てて二人部屋→一人部屋にするそうだ。これぞまさにライフスタイルの変化に対応してるってやつですね!将来は音楽鑑賞を趣味としているご主人のリスニングルームになるそうです。さらに2世帯同居も可能だとか!今からそのときを楽しみにしてるご主人、とってもうれしそう!
ダイニングから見た子供部屋。様子が一目で分かる。
外観
一見小さそうに見えたのに中は十分広かったです。狭い土地の中に車を1台停めてありました。屋根付の資源ごみ置き場がありここでも設計士さんならではのアイデアがありました。今はそこにすっぽり収まる収納を置いて物置として利用されていらっしゃいました。
後から設置した可動式の布の屋根。
自転車のあるところが屋根付きの収納。
- ひな (ペンネーム)
- ・性格: 自称おっとり
他称きつい - ・趣味:食べる事、寝る事、しゃべる事
- ・血液型:O型
- ・星座:おうし座
- ・年齢:3?才